出版8社の「責任販売制」導入について
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作成日時 : 2009/07/08 22:25
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今日の日経MJに筑摩書房や早川書房など中堅出版8社の新販売制度導入に関する記事が掲載されていました。この新販売制度というのは、書店側に支払うマージン率を1割程度引き上げる一方、書籍返品時は書店側に一定額を負担してもらうもので、「責任販売制」と呼ばれています。従来なら、書店が売れ残った書籍を返品しても、何も負担していませんでした。この責任販売制を導入すれば、書店にとって売りきれば従来よりも利益が上がり、逆に売れ残ってしまえば利益が下がってしまう制度です。記事によると、従来制度でのマージンは約22〜23%で、新制度では35%に引き上げます。返品時には、従来は負担なしだったのが、仕入れ価格から本体価格の35%を差し引いた額を負担するのだそうです。
書籍の返品率はざっと4割ほどだったかと思いますので、この返品率が変わらない前提だとすると、書店側の期待値は約4〜6%の売上ダウンになります。もちろん、この制度を導入した目的は、返品率を従来よりも下げることなので、目的どおり上げられれば逆に売上増にもすることができます。問題は、一般書店が返品率を下げられるかどうかです。
大型書店なら売れ筋書籍の分析を強化して、返品率を下げることも可能だと思いますが、一般書店にはそんな分析する力を持っていません。さらには今後、どんな新書籍の情報を判別する力もないため、従来では、出版社側から書籍に新刊本を自動的に、言葉は悪いですが”送りつける”のが慣例となっていました。これがそのままだという前提になると、必然的に書店側の負担は大きくなってしまいます。
この責任販売制に関してですが、返品率の向上という基本的方向性は良いのですが、これは書店側の売れ筋分析能力向上が前提になっています。それが伴っていないところが問題なのだから、この制度だけを導入していまうのは如何なものかと思います。この制度を導入する場合には、同時に売れ筋の分析に関する”リテールサポート”機能の強化を行うべきではないでしょうか? 以前からなかなか、解決できなかった問題です。慎重に進めるべきだろうと考えます。
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